フリーランス独立と住宅ローン|会社員のうちに組むべき理由

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「独立したい。でも、家のローンはどうなるんだろう」——40代で会社を辞めることを考え始めると、真っ先に頭をよぎるのがこの不安ではないでしょうか。子どもの学費、これからの住まい、家族の生活。頭では「なんとかなる」と思いたくても、住宅ローンという現実的な数字が、独立への一歩を鈍らせます。

私は営業を27年やって、約1年前に会社を辞め、今はフリーランスの採用コンサルタントとして独立しました。独立を決めた冬、妻に切り出したときは猛反対されました。今振り返ると、「辞める前にもっと調べて、準備しておけばよかった」と思うことがいくつもあります。住宅ローンもその一つです。今日は、独立を考えている方に向けて、会社員のうちに知っておいたほうがいいお金の現実をお伝えします。

フリーランス独立後、住宅ローンが組みにくくなるのはなぜか

結論から言うと、フリーランスになった直後は住宅ローンの審査が会社員時代よりも厳しくなります。理由はシンプルで、銀行から見て「収入が安定しているかどうか」が判断しづらいからです。会社員は毎月の給与や源泉徴収票で収入が証明できますが、フリーランスは案件の有無で月ごとの収入が変動します。銀行にとっては「この人は今後もきちんと返済を続けられるか」が読みにくい相手になってしまうのです。

審査で見られる3つのポイント

調べてみると、フリーランスが住宅ローンを申し込む際、銀行は主に次の3つを見ています。

1. 直近2〜3年分の確定申告書
多くの銀行では直近3年分の確定申告書の提出が求められ、3年分の所得の平均か、もっとも低い年を基準に融資額を判断します。

2. 3期連続の黒字
独立1年目や2年目に赤字の年があると、審査に通らないケースもあります。開業したばかりで実績が積み上がっていない時期は、特に不利になりやすいところです。

3. 事業継続年数
多くの金融機関では、開業から3年以上事業を続けていないと審査そのものを受けられない場合がほとんどです。つまり独立したばかりの1〜2年は、そもそも住宅ローンの土俵に立てない可能性があるということです。

私自身、独立してからの9ヶ月ほどは受注が1件だけという時期を過ごしました。もしこの状態で住宅ローンの審査を受けていたら、と考えるとぞっとします。独立直後の収入の不安定さは、住まいの計画にもそのまま跳ね返ってくるのです。

会社員のうちに組んでおくべき理由

ここまでの話からわかる通り、住宅ローンを組む予定があるなら、独立前の「会社員」という肩書きは大きな武器です。安定した給与収入がある間のほうが、審査は圧倒的に通りやすく、借入できる金額の上限も高くなる傾向があります。調べてみると、変動金利・フラット35のどちらを選ぶ場合でも、審査の入り口となる「勤続年数」「年収の安定性」を見られる点は共通しています。会社員として一定の勤続年数があるうちに申し込むのと、独立直後に申し込むのとでは、同じ年収でも評価が大きく変わってくるということです。

私は独立前、フリーランス独立の貯金はいくら?40代のリアル資金計画で書いたように、生活防衛資金は意識していましたが、住宅ローンについては「独立してから考えればいい」と後回しにしていました。今思えば、これは順番が逆でした。家を買う・住み替える予定が少しでもあるなら、「辞めてから考える」のではなく「辞める前に動く」のが鉄則です。

家族との話し合いも「お金の現実」から始める

私が独立を妻に切り出したとき、反対されました。正直、離婚の話まで出たほどです。今振り返ると、あのとき私が伝えられていなかったのは「気持ち」だけでなく、「住まいや暮らしがこの先どうなるのか」という具体的な数字だったと思います。

住宅ローンを組むかどうか、いつ組むかは、独立のタイミングそのものを左右する話です。「なんとかなる」ではなく「このタイミングでこの手続きをしておけば、家族の暮らしはこう守れる」と、数字と手順を持って話すほうが、家族の不安はずっと小さくなります。私自身、もっと早くこの視点を持てていれば、妻との話し合いも違う形になっていたはずです。

退職前にやっておきたい3つのこと

これから独立を考えている方に、退職前にやっておくべきことを整理します。

①住宅ローンを組む予定があるなら、在職中に審査・契約まで済ませる
「独立してから落ち着いて」ではなく、会社員としての信用が使えるうちに動くのが基本です。

②クレジットカードや各種ローンも同様に、在職中に見直しておく
住宅ローンに限らず、フリーランスは社会的信用の面で不利になりやすい場面があります。この点はフリーランスはクレジットカードが作れない?退職前に作るべき理由|40代の独立準備でも詳しく触れています。

③国保・年金の切り替えや開業届など、退職後の手続きを事前に把握しておく
住宅ローンだけでなく、退職後は自分で手続きしなければならないことが一気に増えます。フリーランス開業届の出し方|40代の年金・国保切り替えにまとめていますので、あわせて確認しておくと安心です。

すでに独立してしまった人へ

「もう辞めてしまった」「会社員のうちに動けなかった」という方も、道が閉ざされたわけではありません。事業を継続し、3期連続で黒字を出せれば、審査を受けられる金融機関は出てきます。焦って無理な借り入れをするより、まずは事業の土台を安定させることを優先したほうが、結果的に住まいの計画も現実的になります。

私も独立してから9ヶ月目でようやく「点が線になる」感覚を持てるようになりました。収入はまだ会社員時代には戻っていませんが、他人軸ではなく自分軸で働けている実感が、以前とは違う支えになっています。住まいの計画も、事業と同じで焦らず一歩ずつです。

よくある疑問

Q. すでに住宅ローンを組んでいる状態で独立しても大丈夫?
既存のローンがある状態での独立自体は珍しくありません。ただし、独立後に借り換えや繰り上げ返済の相談をする場合は、フリーランスとしての事業実績(確定申告の黒字実績)が必要になる点は同じです。返済計画に無理がないか、独立前に一度金融機関やファイナンシャルプランナーに相談しておくと安心です。

Q. 賃貸のままでいいのでは?
それも一つの選択です。ただ、家族がいる場合は「いつか家を持ちたい」という希望が出てくることもあります。今すぐ組む予定がなくても、「独立すると審査のハードルが上がる」という事実だけは知っておくと、将来の選択肢を狭めずに済みます。

まとめ

フリーランス独立と住宅ローンは、切り離して考えられないテーマです。「独立してから考える」では手遅れになりかねないからこそ、会社員のうちに、住まいとお金の計画を一度棚卸ししておくことをおすすめします。

退職前に確認しておきたい手続きやお金の話は、私自身が「辞める前に知りたかった」と感じたことを含めて、有料note『40代で会社を辞めて1年。「辞める前に知りたかった」を全部、正直に書きました』にまとめています。住宅ローンを含む、独立前後のリアルなお金の動きが気になる方は、こちらもあわせてご覧ください。

40代で会社を辞めて1年。「辞める前に知りたかった」を全部、正直に書きました(note)

毎日の気づきはnote(https://note.com/charm_phlox2885)とInstagram(https://www.instagram.com/otto_3988/)でも発信しています。

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