フリーランス単価の上げ方|値上げ交渉の前にやる3つのこと

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単価が、独立したときに決めた金額のまま止まっている。案件は途切れていないのに、収入は横ばいで、会社員時代の年収にはまだ届かない。「そろそろフリーランスの単価を上げたい」と思う。けれど、いざ切り出そうとすると手が止まる。「値上げを言った瞬間に、切られるんじゃないか」。このページを開いたあなたは、たぶんその一歩手前で止まっています。私も同じでした。

単価が上がらないのは、あなたの実力が足りないからではありません。

営業を27年やってきて、40代で会社を辞め、いまはフリーランスの採用コンサルタントとして企業の採用側を支援しています。単価や提案の話は、私が27年で一番失敗し、一番考えてきたところです。

フリーランスの単価が上がらない本当の理由

単価を「交渉」で上げるものだと思っていたときの私は、一度も上げられませんでした。上がり始めたのは、単価を”交渉ごと”ではなく”提案ごと”に置き換えてからです。相手からすれば、条件と金額だけを並べられても「この人は、うちが何に困っているかを聞かずに、自分の売りたいものを売りに来た」としか見えません。単価が通らないのは、多くの場合「高いから」ではなく、その金額を払う理由が相手の中に生まれていないからです。

単価の話は「交渉」ではなく「提案」に変えた瞬間から動き出します。

フリーランスの単価交渉で失敗した日の話

独立して案件がゼロだった頃、一度だけ大きな勝負に出たことがあります。ある会社に年間契約の提案をし、資料を何日もかけて作り込み、金額も条件もできることも全部きれいに並べました。自分では完璧だと思っていました。結果は撃沈です。後から振り返ると、私は相手の課題に一言も触れていませんでした。自分ができることと条件を並べて「どうですか」と差し出しただけだったのです。

単価が上がらない3つの原因

企業側と当事者側、両方から見てきて言えることを3つに絞ります。

1つ目は、相手の課題を最初に聞いたきり更新していないこと。長く続いている案件ほど、最初に聞いた課題のまま止まっています。相手の状況は変わっているのに、こちらの理解だけが止まっている状態です。

2つ目は、自分の成果を「頑張っています」で終わらせていること。成果を相手の言葉と数字に翻訳できていないと、単価を上げる根拠として伝わりません。

3つ目は、相場という事実を、判断材料ではなく脅しのように扱ってしまい、結局切り出せずにいること。

交渉ではなく提案に変える3つの方法

①値段の前に「相手がいま一番困っていること」をもう一度聞く。単価交渉のいちばんの準備は、資料作りではなくヒアリングです。

②自分の成果を”相手の言葉”で数字にする。「この半年で対応件数が◯割増えた」「◯◯の工程を巻き取って相手の時間が空いた」など、相手にとっての投資対効果を、相手が使う言葉と数字で見せます。

③相場を”根拠”として一度だけ置く。感情ではなく事実として、同じ役割の相場と比べていまの報酬がどうかを、一度だけ判断材料として渡します。

初めて受注できたときも、決め手はヒアリングに時間を使ったことでした。前回の反省から自分が話すのをやめ、相手が何に困っていて、何を後回しにしているかを、ただ聞きました。商談の途中、相手にこう言われたのを覚えています。「この人は、自分に近い人だ」と。

課題が分からないまま、こちらがどれだけ良い条件を出しても、相手には響きません。

心と体、そして家族への影響も正直に

値上げの話を切り出す前は、今でも胃が重くなります。緊張する自分を否定せず、一人で抱え込まずに、信頼できる人に話してから臨むようにしています。単価が上がらないまま生活費や教育費、家賃が重くのしかかる現実は、独立した人なら誰もが一度は感じるものだと思います。安請け合いを続けて疲弊すれば、削られるのは家族との時間です。単価を上げることは、自分のためだけでなく、家族と過ごす時間を守るための行動でもあります。

今日からできる具体的なアクション

値上げを言うのが怖い日は、資料を開く前に、相手にこう聞いてみてください。「いま、いちばん困っていることは何ですか」。フリーランスの単価の話は、たいていそのあとから動き出します。

それでも自分で交渉を切り出すのが怖いなら、フリーランス向けのエージェントを間に入れるのも現実的な選択肢です。エージェントは案件紹介だけでなく、単価交渉を代行してくれるケースが多く、相場を握っている第三者が間に入るだけで、気まずい思いをせずに条件が動くことがあります。ITフリーランスとして働いている方であれば、Midworksのようなエージェントを一度見てみる価値はあります。自分で全部背負わなくていい、という選択肢を知っているだけで、気持ちがだいぶ軽くなります。

単価が上がって収入が安定してきたら、次に考えたいのが「上がった収入をどう守るか」です。ケガや体調不良で働けなくなったときの保障や口座管理をまとめて整えておくことも、家族を守るキャリア戦略の一部です。FREENANCEのようなフリーランス向けの保険・口座サービスを、収入が上がったタイミングで見直しておくと安心材料になります。

独立前にどんな準備をしておくべきだったかは、以前まとめたフリーランス独立で後悔しない準備|40代がやるべき5つのことでも書きました。あわせて、単価が上がっても入金サイクルが遅いと結局資金繰りは苦しいままなので、フリーランスの入金が遅いと不安なとき|私が調べた対処法も参考にしてみてください。

まとめ|フリーランスの単価の上げ方は「提案」から始まる

単価が上がらないのは、あなたの実力が足りないからではありません。多くの場合、その金額を払う理由を、相手の中に一緒に作れていないだけです。

値上げを言うのが怖い日は、資料を開く前に、相手にこう聞いてみてください。「いま、いちばん困っていることは何ですか」。

フリーランスの単価の話は、たいていそのあとから動き出します。焦らず、今日できる小さな一歩から始めてみてください。

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