40代でやる気が出ない原因|男性更年期という可能性

朝日の中、公園を走る2人の男性の後ろ姿 40代の健康

朝、体が重くて動けない。それは「甘え」じゃないかもしれない

以前は普通にできていたことに、なぜか気持ちが動かない。休みの日も特に何もしていないのに疲れが抜けない。そんな自分に「怠けているだけじゃないか」と戸惑ったことはないでしょうか。

40代に入ってから「やる気が出ない」という感覚に戸惑う男性は、実はめずらしくありません。がんばりが足りないからではなく、体の中で起きている変化のサインである可能性がある、というのがまず知っておいてほしいことです。

「気合いが足りない」で片づけると、しんどさが長引く

この手の不調は、本人が一番「気のせいにしたい」と思うものです。仕事や家庭の責任がある年代だからこそ、弱音を吐きにくく、体調より先に「休んでいる場合じゃない」という気持ちが勝ってしまいます。部下や子供の前では元気なフリをして、家に帰ってから急に動けなくなる、という人も少なくないはずです。

厄介なのは、こうした不調がわかりやすい病気の形をしていないことです。熱があるわけでも、どこかが痛むわけでもない。だからこそ「気持ちの持ちよう」で片づけられがちですが、それを続けていると回復のタイミングを逃してしまいます。本質は精神論の問題ではなく、まず何が起きているかを知ることが先です。

「やる気が出ない」原因として言われている3つのこと

医療機関の情報を調べてみると、40代以降の男性の「やる気が出ない」「疲れが取れない」には、主に次の3つが関わっていると言われています。

1. 男性ホルモン(テストステロン)の低下

テストステロンは20代をピークに緩やかに減少し、40代以降は減少幅が大きくなるとされています。これによって心身と意欲に幅広く影響が出る状態は「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」、いわゆる男性更年期と呼ばれています。やる気の低下、疲労感、気分の落ち込み、イライラなどが代表的な症状として挙げられています。

2. 仕事や家庭のストレス

強いストレスが続くことで男性ホルモンが急激に低下し、症状を後押しすることもあると言われています。責任のある立場、家庭の負担、将来への不安が重なりやすい40代は、まさにその条件がそろいやすい年代です。

3. 自律神経の乱れと加齢による筋力低下

加齢による筋力低下は日常生活により多くのエネルギーを必要とする状態を招き、副交感神経の働きが低下すると睡眠や消化にも影響し、疲れが抜けにくくなるとされています。若い頃と同じ生活リズムのつもりでも、体の消費エネルギーの内訳自体が変わってきている、ということです。

この3つは別々に起きるというより、重なり合って出てくることが多いようです。ホルモンが減ってストレスに弱くなり、疲れが抜けにくくなることでさらにストレスを感じやすくなる、という悪循環に入っている人も多いと言われています。

「気持ちの問題」で終わらせず、体の変化として捉え直すだけでも、自分を責める気持ちは少し軽くなります。

私自身も、理由がわからないまま体が動かなかった時期があります

私は今、フリーランスの採用コンサルタントとして働いていますが、会社員として営業を27年やってきた中で、辞める1年前は明らかに心と体がおかしくなっていました。朝、玄関で靴を履いたまま足が止まる。自転車で2kmの通勤がやけにつらい。当時はそれを「甘え」だと思って、誰にも言えませんでした。

独立してからも、正直に言えば楽になったわけではありません。受注はまだ1件、心が折れかけたことは何百回もあります。今もなお、朝から気持ちが重い日はあります。「やる気が出ない自分」を責めるより先に、何が起きているかを知ろうとする方が、結果的に前に進みやすいというのが、今の実感です。

この「話せなかった」感覚については、40代男性が相談できない理由|言えなかった私の本音でも詳しく書いています。

それでも、意地だけで続けてきたことが今の財産になっているのも事実です。営業1〜2年目は結果が出ずに怒られ、眠れない日々が続きましたが、時間をかけて信頼を積み上げてきた経験は、今フリーランスとして仕事を探す上でも支えになっています。体調が悪い時期があったからといって、それまで積み上げてきたものが消えるわけではありません。

今日からできる、心と体の整え方

専門的な診断は医療機関でしか受けられませんが、生活の中でできることもあります。

セルフチェックの視点を持つ

「AMS(Aging Males Symptoms)質問票」という、症状を段階的に評価する国際的なチェックリストが使われています。「疲労感・倦怠感」「筋力の低下」「イライラ」「気分の落ち込み」「不安感」「性機能の変化」など、複数の項目を5段階で振り返る形式です。すべてに当てはまる必要はありませんが、思い当たる項目を一度紙に書き出してみるだけでも、状況が整理しやすくなります。

「なんとなくしんどい」を放置するより、「疲労感が強い」「気分の落ち込みがある」と言葉にできた方が、次に何をすればいいかが見えてきます。

受診の目安を知っておく

症状が2週間以上続く、日常生活に支障が出ている、という場合は、泌尿器科やメンズヘルス外来が相談先として挙げられています。「病院に行くほどでもない」と自己判断で長引かせるより、選択肢として知っておくだけでも気が楽になります。

睡眠・軽い運動・一人で抱えないこと

基本的なことですが、睡眠時間の確保、軽いウォーキングなどの運動習慣、そして誰かに話すことは、どの資料を見ても共通して挙げられています。「話す」こと自体が、対処法のひとつだということは覚えておいて損はありません。

疲れが取れない感覚そのものについては、40代、寝ても疲れが取れない原因と対処法で対処法を具体的にまとめています。

体と心の土台がなければ、キャリアも家計も先には進めない

独立してからの1年で強く感じているのは、体と心が整っていないと、仕事のことも家計のこともまともに考えられないということです。稼ぐ力を伸ばしたい、家族を支えたいと思うほど、まず自分の状態を後回しにしがちですが、それでは長続きしません。子供の教育費や老後資金のことを考えれば考えるほど焦りが先に立ち、余計に体が休まらないという悪循環に陥ったこともあります。

会社を辞める決断をした時期の話は40代で会社を辞めたい、怖いと思ったときの話にも書きましたが、あのとき体のサインにもっと早く気づけていたら、と今でも思うことがあります。当時は「弱音を吐いたら負け」だと思い込んでいましたが、今振り返ると、あれは弱さではなく限界のサインだったのだと思います。

体調を整えることは、遠回りのように見えて、実は一番の生存戦略です。無理を重ねて一気に倒れるより、小さく整えながら長く働ける状態を保つ方が、家族にとっても結果的に安心につながります。

まとめ:まず知ること、そして一人で抱えないこと

40代で「やる気が出ない」と感じるのは、意志の弱さではなく、体と心のサインである可能性があります。まずは自分を責めるのをやめて、何が起きているのかを知ること。そして、しんどいときほど一人で抱え込まないこと。

小さな一歩は「セルフチェックしてみる」「今日は誰かに一言だけ話してみる」で十分です。それだけで、明日の朝が少し変わるかもしれません。

毎日の気づきはnote(https://note.com/charm_phlox2885)とInstagram(https://www.instagram.com/otto_3988/)でも発信しています。

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