40代男性の更年期、なぜ誰にも相談できないのか

朝日が差し込む緑の小道 40代の健康

会社に行く前、玄関で靴を履いたまま、なぜか足が止まる。そんな朝が何日も続いたことがあります。理由は分かっているようで、うまく言葉にできない。体がだるい、眠れない、些細なことでイライラする。でも「更年期かもしれない」なんて、口に出せる空気はどこにもありませんでした。

この記事を開いてくれたということは、あなたも似たような不調を抱えているのかもしれません。まず伝えたいのは、それは気のせいでも甘えでもないということです。

「男性の更年期」は、思っているより身近な話

更年期というと女性特有のものというイメージが強いですが、男性ホルモン(テストステロン)の減少によって起こる心身の不調は、実は40代・50代の男性にも普通に起こります。疲れが取れない、眠りが浅い、意欲が出ない、些細なことでイラつく——調べてみると、こうした症状に心当たりがある40〜50代男性は決して少数派ではないようです。

問題は、症状そのものより「これが更年期だと気づけないこと」、そして「気づいても誰にも言えないこと」にあります。不調の正体が分からないまま、ただ我慢だけが続いていく。それが一番しんどい。

なぜ相談できないのか。3つの理由

1. 「男は弱音を吐かない」という思い込み

長く働いてきた男性ほど、「体調不良は自己管理不足」「弱音を吐くのは格好悪い」という考えが染みついています。私自身、会社員時代の後半は心身がかなりしんどい状態が続いていましたが、誰かに相談するという発想自体がありませんでした。朝、玄関で足が止まっても、「気合が足りない」と自分を責めるだけで一日が始まっていました。結果として、限界まで来てから初めて「もう辞めなきゃ壊れる」と気づくことになりました。もっと早く、小さな不調の段階で誰かに言えていたら、と今では思います。

2. 何科に行けばいいか分からない

女性の更年期には婦人科という明確な相談先がありますが、男性の場合は泌尿器科なのか、心療内科なのか、それとも我慢すべき範囲なのか、入り口自体が分かりにくいのが実情です。行き先が分からないものは、後回しにされがちです。

3. 「相談した後」が想像できない

相談したところで何が変わるのか、治療は何をするのか、費用はどれくらいかかるのか——先が見えないことへの不安が、相談への一歩を重くします。結果として「もう少し様子を見よう」を繰り返し、気づけば数年経っていた、という話もよく聞きます。

厚生労働省関連の調査でも、健康の悩みや不安について男性の40代は「誰にも相談しない」と答えた人が3割を超えるという結果が出ています。相談できないのは、あなたの意志が弱いからではなく、そもそも相談しにくい仕組みになっているからです。

家庭にも静かに影響が出る

不調は本人だけの問題では終わりません。イライラが増えたり、口数が減ったりすると、一番近くにいる家族がその変化を敏感に感じ取ります。私自身、独立を決める前の数ヶ月は余裕がなく、些細なことで家族との会話がぎすぎすした時期がありました。当時は「仕事のせい」だと思っていましたが、振り返ると心身の余裕のなさが先にあり、それが家庭の空気にも表れていたのだと思います。

子どもが小さいうちは特に、親のイライラは想像以上に伝わります。不調に早めに気づいて手を打つことは、実は家族へのいちばん分かりやすい思いやりでもあります。

解決の糸口は「小さく言葉にする」こと

大げさな決意はいりません。私が学んだのは、しんどさは我慢して抱え込むほど大きくなり、誰か一人にでも言葉にした瞬間に少しだけ軽くなる、ということです。独立を決める直前、妻に本音を切り出したときは猛反対され、簡単な話ではありませんでした。それでも、抱え込んでいたものを言葉にできたこと自体が、次の一歩につながりました。

不調も同じだと思います。まずは「疲れが取れない」「よく眠れない」という事実だけを、誰か一人に言葉にしてみる。それが家族でも、古い友人でも、かかりつけ医でもいいはずです。

今日からできる具体的なアクション

  • 症状をメモする:「疲れやすい」「眠りが浅い」「イライラしやすい」など、気になる不調を3つだけ書き出してみる。頭の中だけで抱えるより、紙に出すだけで少し客観視できます。
  • 相談先を1つ調べておく:泌尿器科・メンズヘルス外来・心療内科など、近隣で対応している病院を検索だけしておく。行くかどうかは後で決めればいい。
  • 誰か一人に話す:配偶者でも友人でもいい。「診断してほしい」ではなく「最近ちょっとしんどくて」と言葉にするだけで十分です。

心と体は、思っている以上につながっている

独立して1年、今も収入が安定せず、朝からしんどいと感じる日は正直あります。ただ、会社員時代と違うのは、しんどさの理由を自分なりに分解できるようになったことです。「これは体の疲れ」「これは将来への不安」「これは寝不足」——分けて考えられるようになると、対処のしようもわかってきます。更年期の不調も、体の変化とメンタルの疲労が絡み合って出てくるものだと言われています。体だけ、心だけ、と分けて考えないことが、意外と回復の近道になります。

体調に向き合う中で、小さくても「続けてよかった」と思える瞬間もありました。営業時代、結果が出ずに怒られる日々が続いた時期も、時間をかけて信頼を積み上げたことが今の財産になっています。独立後も、受注はまだ多くありませんが、心が折れかけるたびに少しずつ前に進めていること自体が、今の自分を支えてくれています。

お金の不安も、体調に重くのしかかる

将来のお金の不安は、この心身の消耗に確実に拍車をかけます。私自身、独立前にリベ大・リベシティで学び家計を見直したことで、年間で約100万円の改善につながりました。将来のお金の不安が少し軽くなるだけで、体調に向き合う余裕も生まれます。独立を考えている方には、40代でフリーランスになる前に整えたい「お金の備え」4つもあわせて読んでもらえると、備えの具体像がつかめるはずです。

体調とお金、どちらも「見て見ぬふりをする時間」が長いほど後で重くなります。今のキャリアを長く続けていくためにも、自分の状態を定期的に棚卸しする習慣は、今後の生存戦略として地味に効いてくると感じています。

まとめ:相談できないのは、あなただけではない

40代男性の更年期は、症状そのものより「気づけない」「言えない」ことが一番の壁です。3割以上の同世代が誰にも相談していないという現実は、裏を返せば、あなたが感じているしんどさは決して特別なものではないということでもあります。

大きな決断はいりません。今日、不調を3つだけ書き出す。それだけで、明日の自分が少し楽になるかもしれません。

朝がしんどいと感じる方は40代で朝がしんどい原因と、私が向き合う方法も、仕事の要領の悪さに悩んでいる方は40代で要領が悪いと悩む人へ|私が続けられた理由も、あわせて読んでみてください。

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